薬膳とは

薬膳とは、中国の古い医学書のある発想から生まれ、漢方の理論をもとにして、体質や症状に合わせて食品を組み合わせて作る食事のことです。

「医食同源」という言葉がありますが、漢方では約400種類の自然素材(植物、動物、鉱物)が「生薬」として定められています。

普段、私たちが食べている食材の中には、薬効があるものが数多く存在しております。例えば、きゅうりには利尿作用があり、むくみを予防し、体の熱と湿をとる作用があるため、火照った体を冷やしてくれる効果があります。

夏の暑い時に、アイスクリームを食べて体を冷やしますが、きゅうりを食べても同じような効果が期待できます。

きゅうりを食べると、急激に体を冷やすことなく、効率良く体温を下げることが出来るため、体に負担をかけません。また、利尿作用によって、体の中の余分な水分を外に出すことができます。

食材には体を温めるものと、体を冷やす効果があるものがあります。薬膳では、これを「五性」と呼んで5つに分けております。

これは、食材自体の温度のことではなく、体の中に入ったときに体がどのように反応するかで分類されています。具体的には、「寒」(バナナ、昆布)、「涼」(セロリ、梨)、「平」(とうもろこし、黒豆)、「温」(にら、しょうが)、「熱」(唐辛子、胡椒)です。

また、食材には、「酸」「苦」「甘」「辛」「塩」の五味があり、漢方で言う「五臓」にそれぞれ影響しています。「酸味」は「肝」、「苦味」は「心」、「甘味」は「脾(ひ)」、「辛味」は「肺」、「塩味」は「腎臓」です。

薬膳は、症状だけで食材を選択するのではなく、体質、体調、あるいは、心情によって食材を選択すると効果が高くなります。

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